最近話題になっているコーヒーグラインダー「VARIA VS3」。豆の均一性が高く、コーヒーの味も一段上がると評判なので気になっている方も多いのではないでしょうか。
私は家庭用としてはNo.1だと思っている「みるっこ」を使用していますが、あまりにVARIA VS3の評判が良いので、ついつい購入してしまいました。
みるっこと比較してどうなのか?検証していきますので、VARIA VS3が欲しくて悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
デザインとサイズ
デザインに関しては好みもあると思います。私が持っていたのはfree design別注バージョンのみるっこで、レトロなデザインとそのカラーが相まって、とてもお気に入りでした。
一方で、VARIA VS3は非常にスタイリッシュでキッチンに並べておくとインテリア性を一段格上げしてくれるようなデザイン。
箱から出す時は、どこかApple製品を開封する時のような高揚感がありました。
サイズに関しては、VARIA VS3に軍配が上がります。非常にコンパクトで、キッチンスペースに明らかに余裕ができます。後述しますが、VARIA VS3はエスプレッソ挽きも可能なため、エスプレッソ用グラインダーも不要になると考えると、一気にスペースが生まれることになります。ミニマルな生活を心がける僕としては、とてもありがたいメリットです。
挽き刃の種類
みるっこはフラット刃、VARIA VS3のコニカル刃を採用しています。
一般的にフラットは早く均一に挽けるという特徴がある一方で、摩擦が多いため熱の発生により風味を損いやすいとされています。
コニカルはすり潰すように挽くため、熱の発生が少なく風味を損いにくく、また騒音も少ない傾向があります。その一方で、フラットに比べ時間はかかってしまいます。
実際に弾いてみてもその速度の違いは明らかで、豆の量にもよりますが、VARIA VS3は数十秒かかるのに対し、みるっこはあっという間に挽き終わります。
挽き目の比較
実際に挽き目を比較してみましょう。どちらも粒度に関しては驚くほど揃っています。粒度が揃うと、過度に異なる大きさの粒が少ないので変な味が出にくいということになります。格安のミルからみるっこに初めて変えた時は、その味のクリーンさにとても驚いた記憶があります。
まずはみるっこの粒度です。一番粗い設定から、ドリップで使用する中くらいの粒度、そして最も細かい設定で挽いたものになります。どの粒度でも比較的揃ってはいますが、粗い設定と細かい設定ではばらつきが出やすく、細かい設定でもエスプレッソとしての使用はできません。みるっこもエスプレッソ用の刃があったはずですので、そちらであればエスプレッソが淹れられますが、ドリップとの兼用はできないです。
続いてこちらはVARIA VS3の挽き目。こちらも粒度は揃っています。フラット刃のみるっこに比べ、鋭利な形状の粒が目立ちます。そして、明らかに異なるのが細かい設定の場合の粒の細かさ。非常に細かく、一番細かい設定でなくともエスプレッソ用として適しており、かなり余裕があります。どちらかというと細かい粒度の方が得意な印象を受けます。ご家庭のエスプレッソの環境に合わせた粒度調整ができそうです。
VARIA VS3を使ってエスプレッソを淹れてみましたが、全く問題なく使えました。クレマもしっかり出ていてエスプレッソ用のグラインダーと比べても遜色なく使えます。今までドリップ用とエスプレッソ用の2台体制でグラインダーを持っていましたが、VARIA VS3だけに集約できそうです。
挽き具合の調整機能
両機種とも細挽きから粗挽きまで幅広く調整可能ですが、先ほどの比較の通り、VARIA VS3の方がより細かい挽き目まで対応可能です。
また、VARIA VS3は無段階調整で、調整機能は特に使いやすく、精度の高い設定が可能です。
音の大きさ
VARIA VS3は操作中の音が非常に静かで、早朝や夜間でも周囲を気にせず使用できます。みるっこは比較的音が大きいため、騒音を気にする方にはVARIA VS3がおすすめです。
僕は朝4時ごろに起きて早朝にまずコーヒーを飲みます。家族はまだ寝ていますので、VARIA VS3の静かさはとても大きなメリットです。
挽く速さ
みるっこはその速さで知られており、忙しい朝には最適です。VARIA VS3は少し時間がかかるものの、家庭で使用する分には全く問題ないと思います。
業務用として使用する場合には、この違いはかなり気になると思います。
静電気の発生
VARIA VS3は静電気の発生を抑える設計であり、挽いた後のコーヒー粉が周囲に散らばりにくく、清掃が容易です。水分が少しあると静電気が発生しづらいのですが、純正のスプレーが付属しており、1か2プッシュくらい豆に水分を与えることで、静電気で付着する粉はほぼなくなります。
みるっこは静電気による粉の付着が問題となることがあります。使い続けていると、すでに粉が付着した状態なので新たに粉が付くということは少ないのですが、古い粉が残っている状態で使用することになりますので、コーヒーにこだわっている人間としては気持ちのいいものではありません。
コーヒーの味
VARIA VS3のコニカル刃と温度上昇の抑制は、コーヒーの風味を最大限に引き出します。一方で、みるっこも高品質な挽き具合で知られ、味の好みは個人によって異なるかと思います。
ただ、個人的には明らかにVARIA VS3の方が美味しく感じます。よりみるっこの方がクリーンですっきりしているのですが、豆本来のおいしさをVARIA VS3の方が引き出しているような印象です。
2台体制で運用して、味が気に入ったらVARIA VS3に1本化しようと考えて購入したのですが、1本化して問題ないと感じています。
結論
「Varia VS3」と「みるっこ」、どちらのグラインダーも個性があり、ニーズに応じて選ぶ価値があると思います。
以下の特徴を求める方にはVARIA VS3はとても良いグラインダーだと思います。
・クリーンなだけでなく、より豆の美味しさを引き出したい
・エスプレッソ用としても使用したい
・少しでも省スペースでスタイリッシュなグラインダーが欲しい
・静電気の発生が少ないグラインダーが良い
一方で、ご家庭での使用だけでなく大量に豆を挽くことがあったり、業務用として使用する場合もあるなど、速度も求める方にはみるっこがおすすめです。また、VARIA VS3はまだ新しい製品ですので、耐久性についてもこれから検証されることになると思います。その点、みるっこの頑丈さは折り紙つきですので、この辺りを重視する方にってみるっこを選ぶ価値は十分にあります。
以上、今回はVARIA VS3とみるっこの比較をしてみました。少しでも参考になれば幸いです。お気に入りのグラインダーを手に入れて、素敵なコーヒーライフを送りましょう。