相変わらず多肉植物、特にアガベや塊根植物(コーデックス)の種まきを続けています。
性格的に、未来に向けて種をまくという行為が性に合うようです。
未来のことばかりでなく、今この瞬間に咲いている生花を愛でる、という感覚を大切にしたいと思いつつも、今日も種をまいていきます。
今回は、薬剤の使用方法について検証していきます。
前回の検証では、「殺菌剤や発芽促進剤の使用は、あまりカビの発生や発芽率に影響しない」という結果でした。
ただ、その方法は種を薬剤に漬けるという方法なので、特に殺菌剤の効果は限定的なのでは?と感じました。
そこで今回は、薬剤をスプレーで毎日散布し続けたら、特に殺菌効果はずっと続くのではないかという検証を行うことにしました。
まずは1回目の実生の現状をご報告
初めて種をまいた実生たち。まいてから2ヶ月以上経過したものです。
こちらはアガベ 笹の雪。
アガベ オテロイも順調に成長中です。
パキポディウムはロスラーツムを育てています。発芽率も低めで成長も順調とは言えない感じです。
火星人はぐんぐん成長するので、見ていて楽しいです。
亀甲竜はハート型の葉っぱがかわいいです。
ドラセナドラコ。龍血樹と呼ばれ、傷つくと赤い血のような樹液を流すようです。
長寿の木で、長いものだと樹齢7000年のものもあるとか。
全て腰水管理していますが、今のところ順調に成長してくれています。小さい苗のうちは乾燥を好む植物でも腰水管理がいいのかもしれません。まだ水をしっかり蓄えられるような塊根があるわけでもないですしね。
今回まく種はこちら
・アデニウム ソマレンセ Adenium Somalense
・パキポディウム レウコキサンツム 恵比寿笑 Pachypodium brevicaule subsp. leucoxanthum
・キフォステンマ ユッタエ Cyphostemma Jutae
・パキポディウム ロスラーツム Pachypodium rosulatum
・フィカス ペチオラリス Ficus petiolaris
・クミン Cuminum
今回の種は「あるびの精肉店」さんで購入しました。精肉店という店名ですが実際のお肉は扱っておらず、多肉植物の種を取り扱っているユーモアのあるお店です。
今回の検証内容
前回効果の確認できなかった、種を事前に殺菌剤や発芽促進剤に浸すことはしません。
その代わり、その後の霧吹きを殺菌剤や発芽促進剤入りのものと入っていないもので効果に差が出るか比較します。
特に殺菌剤については、最初に浸したところでその後無菌状態を保つのは不可能ですので、継続的に霧吹きしてあげたほうが効果が高そうな気がします。
まずは薬剤を使用せず、水道水に半日程度浸します。
前回までは100均のタッパーを使用していましたが、今回から専用の種まきハウスを使います。
高湿度を保ちつつ、適度に通気口のある構造になっています。
6cmのプラカップがぴったり収まります。
いつも通り鉢底ネットをカット。
鉢底には水はけをよくするための軽石を敷きます。
メインはお馴染みのプロトリーフ。
表面は水保ちの良いバーミキュライト。こちらは発芽の時と、最初の根の張りやすさのために使用するので、うっすらと表面を覆う程度でOKです。
ここに殺菌のために熱湯をかけて、冷えるまで少し待てば種まきの準備完了。
検証スタート
ここから検証を始めます。向かって左側が殺菌剤、メネデールあり。
左が単なる水道水で霧吹きを続ける種たちです。
種まきから2日後
一つですが薬剤なしのロスラーツムにカビが発生してしまいました。
アデニウム ソマレンセは薬剤なしでもすぐに発芽。
薬剤ありのソマレンセも同じタイミングで発芽しました。
薬剤ありのロスラーツムはカビもなく、少し発芽しています。薬剤スプレーが効果を発揮しているのか?
種まきから4日後
薬剤なしのロスラーツムも発芽し始めましたが、同時にカビも増えています。
ただ、薬剤ありのロスラーツムにも結局カビが発生。毎日薬剤入りの水をスプレーしていますが結局カビていて、発芽の様子も薬剤なしと同程度です。
種まきから6日後
アデニウムとロスラーツムは発芽しましたが、そのほかは全く動きなし。
11月になり室温が下がってきたのが良くないのかもしれません。あまり種まきに適した時期とは言えませんからね。ある程度室温がないと厳しいのかも。
薬剤ありの恵比寿笑もカビてしまいました。
前回も恵比寿笑は失敗していて、難しいです。種の鮮度の問題なのか、やり方が悪いのか。
誰か教えて欲しいです。
結論
霧吹きに薬剤を入れてもあまり関係ありませんでした。
効果がある植物ももちろんあると思うのですが、種まきに関しては薬剤の効果は感じられないというのが今回の結論です。
用意するので手間なので、今後の種まきは水道水のみでいこうと思います。
むしろ今回気になるのは全体的に発芽率が低かったこと。
おそらく11月に入って室温が下がってしまったのが原因だと思います。
今後も種まきは継続したいし、冬の間でもまきたいのでパネルヒーターの導入を検討しようと思います。
次回は真冬にパネルヒーターを使用した種まきでもやってみよう。
今回の検証は以上です。少しでも参考になれば嬉しいです。